今年も一年が終わります
2017.12.29
皆さんはこの一年はどんな一年でしたか?

私のところは長女が結婚して出産しと目まぐるしい一年でした。
孫ってとってもかわいいですね。
昔からそういわれていますが、本当にそうだと思える一年でもありました。
スマホの中には孫の写真でいっぱいです。
会う人にかわいいでしょって見せる自分の姿が恥ずかしいくらいです。

今年生まれた子供は100万人を切ったそうです。
昨年から続けてだそうで、そのうち小児科はいらなくなってしまうかもしれませんね。

予防接種の普及で、子どもの感染症はほんとに少なくなりました。
麻疹や風疹は、ここ10年見たことがありません。
それでも今年も各地で麻疹の散発的な流行がありました。
どういう人が麻疹の感染者になったかを調べるとその多くは麻疹のワクチンを
しっかりと受けていない20代から30代の人が大半だということが分かります。

世の中にはワクチンなんてしなくて大丈夫。有害事象のほうが心配だという人がいます。

でも、多くのこどもたちが麻疹などのワクチンをして、流行を阻止しているので、
ワクチンをしていない人が助かっているという現実を無視していることに
その人たちは気づいていません。

麻疹に罹り、呼吸器につながったりなどの重症のお子さんを見て
私たちは小児科医としての経験を積みました。

そんなことを見ていないとんでもない医師がワクチンなんてなんていっても
どこに説得力があるのでしょう。
でも、一部の保護者の方はその話を信じてしまいます。

周りにそんな人はいない。自分の経験でもそんな人はいない。
そうなんです。ワクチンの普及は重症な人を見えなくしてしまいます。
麻疹のワクチンが定期化されたのは昭和53年。
風疹のワクチンが男女ともに打つようになったのは平成6年なんです。
水痘のワクチンの定期化は平成26年からです。

たった3年で水痘はほとんど日本からいなくなりました。
ということは、この子たちは老人になっても帯状疱疹で苦しむことはないということです。
なんてすばらしい成果なのでしょう。
このことを否定する人に私は石をも投げてあげたい。

子宮頸がん予防を旗印にした、パピローマウイルスに対するワクチンも、
悲哀の中にいます。
先進国の中で、安全よりも安心のほうが重要とワクチンをストップしている国は日本以外にありません。
その間に何万という子宮が子供を授かれない状態へと導かれていきました。
有害事象といわれたことは、ワクチンを接種していない人にも同様に起きることが
統計学的にも立証されたのに、いまだに再開にはなっていません。
ブログで紹介した、村中璃子さんの受賞は日本の新聞ではほとんど紹介されていません。
こんなことでほんとにいいのでしょうか。

私のところのクリニックに集ってくれる多くの保護者の方が、
正しい判断のもと、子どもに幸せを与えてくれるワクチンを
積極的に接種してくれることを望んでやみません。

2017.12.29 22:55 | 固定リンク | 診療日誌

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