ドクターショッピングは止めましょう
2020.03.01
コロナウイルスの感染が広がっています。

コロナウイルスが陽性となった多くの方の診療状況を見ていると、A医療機関を受診の後、発熱が続いてB医療機関を受診などが多く見られています。
別な医療機関でとの気持ちはわからないではありませんが、現在のような状況ではそのような行動は医療崩壊を助長するだけで、患者さんにとっては何のメリットもありません。

A医療機関の医師は、その後受診がなければその人は治ってしまったと思うでしょう。
B医療機関の医師は、A医療機関でどのような診療を受けたかを聞いて別の可能性を考えながら診療します。
普通の人はB医療機関の医師はしっかり見てくれた、優秀だと感じるかもしれません。
昔から、後医は名医という言葉があるくらい、こういったことが起こるは普遍的な事柄なのです。

A医療機関を再度訪れれば、A医療機関の医師は治らない理由を考え必要な検査を行いますから、患者さんにとっては同じ結果となります。結果B医療機関の医師は、感染を免れるので、他の方の診療にあたることができます。両方の医療機関を受診していると、それぞれの医療機関のスタッフにも過重な負担をかける結果になります。

信頼できるかかりつけ医を持つことは、あなた自身の不必要な投薬を防ぐ意味でも、必要な医療を供給するためにも大切なことなのです。治らないと違う医療機関を受診する患者さんと、治らないと再度受診する患者さんと医師にとって信頼されていると感じるのはどちらでしょう。

この国難にあたって、皆さん自身も医療を受けるということはどういうことなのか一度立ち止まってお考え下さい。
2020.03.01 11:02 | 固定リンク | 診療日誌

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