インフルエンザの流行
2023.12.31
今年は9月初旬からインフルエンザの流行が始まり、12月29日までにインフルエンザ迅速検査が陽性だった人は659名となりました。当院には2008年からの統計が残っており、それを見るとシーズン途中にも関わらず過去最大規模の流行となっています。流行の始まりは簡易検査ではH3N2というA香港型が主流でした。今年の5月くらいまで流行していたのも同じ型のようでしたので、2003年1月から5月にインフルエンザにかかった人はクラスでインフルエンザが流行してもかからないという状態が続いていました。
11月すぎくらいから、春先にかかったのにインフルエンザに罹る人がパラパラと出始めました。簡易的に検査したらH1N12009という2009年に流行した新型インフルエンザに流行の主体が替わったように思われました。
北海道のインフルエンザのウイルス検出情報でも同様な結果ですので、印象と結果は同じと考えています。
https://www.iph.pref.hokkaido.jp/kansen/fluV/fluV2023-2024.pdf

B型は一部幼稚園で局所的な流行がありましたが、感染力がそれほどでもないのか全体的な流行には至っていません。

ワクチンの流行性に関しては厳密には計算するのは難しいですが、過去の流行から比べると有効性は高いと考えたほうが良さそうです。

12月に入ってからインフルエンザのあとに熱が下がらない、咳がひどい、水分が取れない、食事が進まないなどの症状が続くと受診される方が増えています。中にはインフルエンザ後の細菌性肺炎の方がいらっしゃいますので、隔離期間が過ぎても症状が残っている方は受診されるようお話しております。

今年はインフルエンザとともに溶連菌性咽頭炎に同時に罹る人がいるのも特徴です。
マスクを外す人が増えたのが影響しているのかもしれません。

冬休みはたくさん遊びたいものです。感染症にかからないようにと家にいるのも子どもにとっては発達に影響が出る困ったことです。どんなに注意をしても感染症を100%防ぐのは無理ですから、子どもの魂を家に閉じ込めるのはおやめください。

2023.12.31 08:41 | 固定リンク | 未分類

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